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 大亀浩介コンサルタントインタビュー


【第218回】 次世代の中国消費のあり方を体現
「コト」消費で勢いを増す大悦城
2016年5月11日
 会報誌4月号の巻頭特集では大悦城(JOY CITY)を取り上げました。中国の消費が近年「モノ」から「コト」へと一気にシフトしていくなか、数ある商業施設の中でもいち早くこのトレンドをキャッチし、またドラスチックに実行に移している商業施設です。

 大悦城を初めて訪れたのは13年2月。当時上海にオープンしたばかりのラオックスを見学に行った時に、たまたまその近くの大悦城でハローキティ展を開催しているのを目にし、娘が行きたいと言ったことがきっかけでした。場所は上海市の中心・人民広場から北に1キロメートル強。ほぼ中心部と言ってもおかしくないのですが、蘇州河を越えた閘北区にあるせいか、ローカル色が濃く残る環境でした。当時は上海でそれほど知名度が高くなく、かつ、「モノ」消費真っ盛りのご時勢の中、高級ブランド店がほとんど入居していない大悦城は、どこかさびれた感じすらするショッピングモールでした。

 ハローキティ展も単に数体のモニュメントが無造作に置かれているだけ。南極を模したセッティングのため、ペンギンやホッキョクグマのほか、なぜかイルカやクリスマスツリーなどが飾られるなど、ちぐはぐな展示となっていました。訪れたのは休日でしたが、客もまばらで、会場に設置された滑り台で数人の子供が遊んでいる程度。唯一長い行列ができ多くの客で賑わっていたのは、杭州を本拠とする人気レストランチェーンの「外婆家」くらい。全体的に閑散とした雰囲気で、当時人気の正大広場や久光百貨などとの違いを顕著に感じました。

 しかし今改めて振り返ってみると、その当時から明確に若者客をターゲットとし、キャラクター展などを開催して話題づくりに努め、いち早く外婆家(上海第1号店)などの人気レストランチェーン店を誘致するなど、他の「モノ」消費をメインとする商業施設とは一線を画した店づくりに一貫して取り組んでいたのかと考えさせられます。

 今や飛ぶ鳥を落とす勢いすら感じさせる人気絶頂の大悦城。今回、上海のほかに、天津、成都にも足を運び視察しました。次世代の中国消費のあり方を猛烈なスピードで具現化する大悦城の取り組みは、日本企業にとっても参考と研究に値すると実感しています。

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